Newsletter vol.10(2020年12月配信)より

  • 2022/4/26

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╋■┛     ドットワールド Newsletter  vol.10 
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         https://dotworld.press

「ドットワールド Newsletter」へご登録いただいた皆様
 お世話になっております。
 まずは、編集部の事情により、配信がしばらく滞ってしまいましたことを深くお詫び申し上げます。
 2019年7月に始動したニュースサイト「ドットワールド」は、これからも記事や写真、動画を通じ、現地から見た「世界の姿」を伝えてまいります。
 皆様のお力をお借りしつつ、新しい企画や試みにも少しずつ挑戦し、成長していけたらと考えておりますので、本年もどうぞ宜しくお願いいたします。

 まとめてのご案内となりますが、今回お届けする新着記事とお知らせは以下の通りです:

◆「社会を読み解く」の新着記事(2019年11月20日~2020年1月9日):

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英国のコンテナ事件に見るベトナム人の「見果てぬ夢」(ベトナム在住ジャーナリスト 迫田陽子氏執筆)
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 今年10月、イギリスでトラックのコンテナ内から39人の男女が遺体で発見されるというニュースが流れ、当初は中国籍と報道されましたが、その後の調べで、全員がベトナム人であることが分かりました。
 密入国による悲劇と見る向きが多い中、ベトナム在住の記者は、彼らがリスクをおして海外に向かわざるを得なかった歴史的背景をはじめ、海外への歪曲した憧れ、現状で満足することができず”他者との比較”に走りがちな価値観など、さまざまに入り組んだこの事件の背景について、筆者自身の経験も交えて読み解きます。
 https://dotworld.press/vietnam_smuggling/

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スラムの映画館「ヴィダ」に集う人々 (グラスルーツウォーカーズ社 長谷川将士氏執筆)
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 ケニアの首都ナイロビにあるマザレスラムにある「ヴィダ」(Vida)(注:「スラムの映画館」の意)は、小屋の中に置いたテレビで海賊版などの違法な映画やプレミアリーグの試合を上映し、少年から大人まで男たちの憩いの場となっています。
 過酷な暮らしの中で、気のおけない仲間とたわいなく娯楽に興じる場となっているヴィダがスラムでどのような意味を持ち、そこに集う人々にはどのような思いや背景があるのか、現地在住の筆者がヒアリングを重ねて浮き彫りにします。
 https://dotworld.press/kenya_slum_vida/

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タイ国境の「忘れられた」ミャンマー難民の今 (シャンティ国際ボランティア会アジア地域ディレクター 八木沢克昌氏執筆)
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 南北約2,000キロにおよぶタイとミャンマーの国境に9つの難民キャンプが点在し、9万人以上が避難生活を送っていることをご存知でしょうか。
 キャンプの設立から35年が経っても帰還や第三国定住が進まない現状と、「忘れられた難民」と呼ばれる彼らの暮らしぶりについて、キャンプへの訪問を重ねつつ図書館支援を続けてきた筆者ならではのまなざしで描きます。
  https://dotworld.press/thailand_myanmar_boader_refugees/

◆「世界写真館」の新着写真(2019年11月20日~2020年1月9日):
  
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砕けた夢、残った夢(ミャンマー) (ヤンゴン編集プロダクション 北角裕樹氏)
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 「世界一過酷なミャンマーの伝統格闘技ラウェイ。近年国際大会も開かれ、チャンピオンはミャンマーの子どもにとってあこがれだ。このリングに挑んだ渡慶次幸平さん(右)にはふたつの夢があった。強烈な蹴りや頭突きを受けリングに沈み、ベルトの夢こそ届かなかったが、ミャンマーの子どもに希望を与えるという夢は達成したに違いない」
  https://dotworld.press/top_news/myanmar_lethwei_fighters/

  
◆「現地の論調」の新着記事(2019年11月20日~2020年1月9日):
 
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ジョン・ゴコンウェイと彼のバイク (フィリピン・Philippine Daily Inquirer紙 2019年11月13日付社説)
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 フィリピンの億万長者、ジョン・ゴコンウェイ・ジュニア氏が11月9日、93歳の人生に幕を下ろしました。
 地元の英字紙デイリーインクワイアラーは13日付の社説で、裸一貫で億万長者までのし上がったゴコンウェイ氏が、時折、一番苦しいころに使ったバイクを思い出しては初心に戻っていたという生きざまをつづっています。
 https://dotworld.press/philippines_-billionaire/

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ケム・ソカー派には明るい未来がある (カンボジア・Khmer Times紙 2019年11月10日付社説)
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 カンボジアのプノンペン地裁は11月初め、自宅軟禁下にあった野党勢力「カンボジア救国党」の前党首、ケム・ソカー氏に対し、カンボジア国内を移動する自由を認めました。
 しかし、政治活動への関与などは許されておらず、「部分的な自由」にとどまっているのが実態です。
 地元の英字紙「クメールタイムズ」は、社説でこの問題を採り上げ、「国内で軟禁下にあるケム・ソカー氏と、救国党の創設者で国外にいるサム・レンシー氏の溝は深まっている」と、執拗に強調する記事を掲載しました。
 野党勢力の分断を図りたいフン・セン政権の意向を色濃く反映したとみられる内容です。
 https://dotworld.press/cambodia_kem-sokha/

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民主主義の世界的後退とインドネシア (インドネシア・Jakarta Post紙 2019年12月12日付社説)
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 インドネシアのバリで12月初めに開かれた「第11回民主主義フォーラム」では、アジア・太平洋地域の50カ国以上の外相が集い、域内の民主主義が危機にさらされていることについて意見交換が行われました。
 地元のジャカルタ・ポスト紙は社説でこの問題を取り上げ、そんな今だからこそ、インドネシアが民主主義の拠点となれ」と、主張しています。
 https://dotworld.press/indonesia_democracy/

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クリスマスを共に祝おう (マレーシア・the Star紙 2019年12月22日付社説)
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 クリスマスの季節になると、イスラム教徒がクリスマスを祝うべきではないという議論が毎年のように起きます。
 マレーシアの英字紙スターは12月22日付けの社説でこの問題を取り上げ、「われわれは、この議論からいいかげん抜け出さなくてはならない」「クリスマスを祝う寛容性を持とう」と呼びかけています。
 https://dotworld.press/malaysia_christmas/

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差別されるバングラデシュの女性起業家 (バングラデシュ・Daily Star紙(2019年12月20日付社説)
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 バングラデシュの英字紙デイリースターは、女性起業家が銀行から中小企業ローンを借りる際、さまざまな差別に直面している実態を指摘した上で、「貸付金の返金率が95 % に上り、焦げ付きがなく、信頼をおける貸付先であるにも関わらず、女性だというだけで貸付をしないのは、冷静に見て理解できない行為だ」と、糾弾しています。
 https://dotworld.press/bangladesh_sme/

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下水道清掃員の尊厳と権利 (パキスタン・Dawn紙 2019年12月22日付社説)
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 衛生的な暮らしの基本となる下水道清掃という職業。しかし、その大切な仕事に従事する人々の安全に十分な配慮がされていない国もいまだ多いのが現実です。
 パキスタンの英字紙ドーンは12月22日付けの社説でこの問題について取り上げ、「下水道清掃員たちはこれまであまりにも無視され続けてきた。彼らは権利を保障されるだけでなく、きちんと尊敬されるべきだ」と論じています。
 https://dotworld.press/pakistan_rights_and_respect/

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2020年のカンボジア経済見通し (カンボジア・Khmer Times紙 2019年12月16日付社説)
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 順調な経済成長を続けているカンボジアですが、2020年は、中国の経済後退や欧州連合による特恵関税制度の撤廃の可能性、国内金融セクターの脆弱さなどが影響して、経済成長率が7%をやや下回るとみられています。
 カンボジアのクメール・タイムズ紙は12月16日付社説で各国際機関による見方と分析を紹介した上で、「はびこる腐敗と従来以上に具体的にたたかうことや、ビジネス投資環境を改善する構造的な改革が必要になる」「労働者育成に不可欠な官民のパートナーシップが構築できていない」などと自己分析しています。
 https://dotworld.press/cambodia_economic_forecast/

◆「KINOKUNIYAランキング」の新着記事(2019年11月期)はこちら:

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オーストラリア紀伊國屋書店(Business & Economics)  2019年11月
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 Business & Economics分野の2019年11月売上ベスト3を紹介しています。
 ・Barefoot Investor (裸足の投資家: 究極のマネーガイド)
 ・Dare to Lead : (リーダーに求められる勇気)
 ・The Infinite Game (無限ゲーム)

╋■┛「世界ひと模様 ドットワールド動画コンテストVol.1」 結果発表!!! ╋■┛

 第1回コンテストの審査結果がまとまり、受賞作品を発表いたしました。
 今回は、「笑顔」をテーマに、アジアの国々の暮らしの中で人々に笑顔が生まれる瞬間を描いた5分程度のドキュメンタリー作品を募集し、1次選考を通過したオフィシャルセレクション13作品について、「テーマ性」「独自性」「技術力」「表現力」「完成度」の5項目から審査が行われました。
 その結果、グランプリと準グランプリの2作品が選出されたほか、視聴者の皆さんからの「いいね!」の数を競うオーディエンス賞も決定しました。
 受賞作品は以下の通りです:

 ◆グランプリ「CHANTHOL」◆
 【共同企画者】
 Participant: Chanthol、Producer: Corallie Baudet、 Cinematographer: Yin Phearun、 Editor: Tha Malida
 【題材国】
 カンボジア

 ◆準グランプリ「I Am More」◆
 【共同企画者】
 Participant: Kheang、Key Producer: Fabrice Bernard 、Cinematographer: Kheang Sophea、Editor: An Jessy
 【題材国】
 カンボジア

 ◆オーディエンス賞◆
 【企画代表者】
 岩本健
 【題材国】
 フィリピン、日本

 また、審査員を務めてくださったのは、以下の4氏です:
 遠藤 耕太 氏(株式会社ストライプス代表取締役社長 プロデューサー)
 桜木 奈央子 氏(フォトグラファー/「cinema stars アフリカ星空映画館」代表)
 関根 健次 氏(ユナイテッドピープル株式会社 代表取締役/一般社団法人国際平和映像祭 代表理事)
 竹内 正興(一般財団法人国際開発センター 理事長)

 受賞した3作品と、オフィシャルセレクションに選ばれたその他10作品は、ドットワールド上で公開していますので、ぜひご覧ください。
 https://dotworld.press/moviecontest-2/announcement-results/

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