煙害に有効な国際法を
マレーシア政府は明確で強い対策示せ
- 2019/9/27
インドネシア・スマトラ島とボルネオ島で発生した森林火災を原因とする煙害が、国境を越えて東南アジア諸国に被害を広げている。マレーシアの英字紙「ザ・スター」は、9月22日付の社説でこの問題を採り上げた。
被害は58年前から
社説によると、マレーシアで最初に煙害が報告されたのは58年前のことだ。1961年10月、ロンドンからクアラルンプールに向かっていた航空機が煙のために着陸することができず、シンガポールに着陸したことがあった。その後、マレーシアでは、1997年、2006年、2013年、2015年に深刻な煙害が起きている。
1997年の煙害は、マレーシアのほか、シンガポール、タイ、インドネシア、ブルネイに広がり、それらの国で深刻な健康被害ももたらした。2006年の煙害はさらに被害が広がり、韓国やサイパン、北太平洋の群島にまで広がったという。
2013年、2015年の煙害では、航空スケジュールに影響が出たり、学校が閉鎖されたり、病院に駆け込む人が相次いだりした。特に、2015年には煙害が10月いっぱい続いた。
社説は、「マレーシアも、インドネシアも、この問題について何年間も協議を重ねているが、いっこうに解決しない」と、指摘する。