デジタル・バングラデシュ
わが黄金のベンガルよ、コネクテッドがもたらす未来
- 2019/7/14
そしていま、バングラデシュ政府は国の基幹産業を繊維産業からIT産業へとシフトさせようと尽力している。
2009年に政権に返り咲いた現首相のシェイク・ハシナ氏が率いるアワミ連盟は、選挙時に2021年には後発開発途上国(LDC)を卒業し、中所得国の仲間入りを果たすことを目標とする政策 「ビジョン2021」 を示した。当選後は、「デジタル・バングラデシュ」のスローガンを掲げ、高い経済性を持つICTの力で国を興していこうと、ICT産業の育成、ICT活用による生産性の向上、e政府プラットフォームといった様々な施策を官民連携でデジタル化を推し進めている。
文化資本が豊かなベンガルがもつ、大いなる可能性
ベンガルの文化資本は豊かで、とても深い。
バングラデシュは、もともとインドの西ベンガル州およびアッサム州の平野とともに、ベンガル地方としてベンガル人の居住する一つの社会・文化圏を構成していた。そのベンガルの文明の歴史は古く、世界三大叙事詩のひとつ、『マハーバーラタ』にも記載されている。仏教文化とヒンドゥー教文化、そしてムガル帝国から支配を受けたことからイスラム教文化との習合が進み、ベンガル語が発達した。