コロナ禍中の洪水被害に警戒強まるミャンマー
求められる地域行政と住民の連携 感電には特に注意を

  • 2020/8/12

 新型コロナウイルスの感染抑制がままならぬうちに、地球上ではさまざまな自然災害が起きている。日本ではこのほど集中豪雨によって九州地方が甚大な被害を受けたが、雨季を迎えた東南アジアでも、各地で洪水被害の危険性が高まっている。ミャンマーの英字紙グローバルニューライトオブミャンマーは、7月29日の社説でこの問題をとり上げている。

ミャンマーでは今、毎年この時期に起きる洪水に加え、コロナ禍による被害の拡大が懸念されている (c) Deanne Scanlan / Unsplash

 ミャンマーでは、南北に流れるエーヤワディー川の水位が上がり、洪水の危険性が高まっている。社説によると、7月28日の観測の結果、デルタ地域のヒンタダ県では7月末日には危険水位に達することが分かったという。

 洪水は、この地域にとって新型コロナウイルスのような新しい問題ではない。ミャンマーでは「おなじみ」の自然災害であり、特に雨季にはほぼすべての川や水流が影響を受けるという。雨季による大量の降雨によって、洪水のみならず、鉄砲水や地滑りが起きることもあるため、毎度のこととはいえ、警戒が必要だ。

 社説は、「新型コロナウイルス禍であっても自然災害は待ってくれない」とした上で、「被害を最小限に抑えるためには、政府や行政が先頭に立ち、住民を巻き込み草の根レベルで備えることが必要だ」と訴える。「特に、危険とされる地域に住む人々は警報に注意を払わなければならない。誰一人、自然災害で命を奪われたくはないだろう。これは、避けられる悲劇なのだ」

 ここで社説は、洪水がもたらす被害について列記する。「洪水は、身体的な負傷や家屋の浸水といった直接的な被害をもたらすだけでなく、安全な水の供給を妨げたり、衛生状態を悪化させたり、下痢などの疾病リスクを高めたりする。子どもたちの教育の機会を奪うといった間接的な影響もある」。

 さらに社説は感電の危険性を特筆し、「洪水の時は、水から離れていることが必要だ。理由の一つは、感電の危険があるからだ。電柱が倒れているのを見たら、その場を離れて通報しよう。さらに、家中の電源をいったん切り、ガスもれがないか確認しよう」と、呼びかける。「地域行政と住民との協力こそ、新型コロナウイルス禍の中で自然災害から身の安全を確保する唯一の方法だと信じている」

 洪水が太古の昔から繰り返し起きてきたことを考えると、どれだけ社会や技術が発展してもわれわれの暮らしは常に危険と隣り合わせであると思い知らされる。そう考えると、新型コロナウイルスや新たな感染症との闘いは、今後、自然災害同様に日々の暮らしの中でやがて常態化していくのかもしれない。パニックになることなく、冷静にウィズコロナの時代を迎えたい。

 

(原文:https://www.globalnewlightofmyanmar.com/be-ready-for-flooding/)

 

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