「若者気候変動ストライキ」、150カ国で開催
スリランカの子どもに環境教育を
- 2019/9/25
ニューヨークで9月23日に開かれた国連気候行動サミットでは、温暖化対策を求める運動を始めた16歳のスウェーデン人グレタ・トゥンベリさんが、怒りの演説を行い注目された。このサミットに先立ち、9月20日には、トゥンベリさんらが始めた運動を機に、世界各地で大規模な若者による抗議行動が行われた。スリランカの英字紙デイリーニューズは、9月21日の社説でこうした若者たちの動きを伝え、そこに参加していないスリランカの若者たちに「もっと環境教育をする必要がある」と呼びかけた。
16歳の「運動家」
「私たちは、気候変動の影響を日々、感じている。北極の氷が溶けていることも、スリランカで起きている干ばつも、気候変動は地球の天候を根本的に変えつつある」。社説はまずこう書き起こし、気候変動がスリランカにとっても決して無関係な話ではないと述べる。「今、行動を起こさなければ、そのツケを払うのは、今生きている大人たちではなく、若者たちや、これから生まれてくる世代なのだ」
社説によれば、世界で同時に行われた9月20日の若者たちによる抗議行動は、実に150カ国で行われたという。「この運動を始めた16歳のスウェーデン人気候変動運動家、グレタ・トゥンベリさんは、同じように考える世界中の数千人もの若者たちに支持されて、気候変動対策に踏み出すよう国際社会を動かした」。社説は、この16歳の少女のことを、敬意を込めて「運動家」と呼び、「国際社会の大人たちを動かした」と絶賛する。
その上で、社説は自国の状況をこう嘆く。「私たちの知る限り、スリランカの若者はこの運動に参加していない。気候変動問題に関する知識や認識が他の国の若者に比べて圧倒的に欠けていることが、気の毒でならない」
また、社説は「こうした状況は教育の責任だ」と批判し、「教育関係者が一刻も早く、気候変動問題を学校のカリキュラムに組み込み、電子メディアを駆使して内容を充実させるべき」だとしている。