中国企業の二面性表す病院の歴史
中国人女性記者が報道番組に込める願い

  • 2019/7/15

番組に託す願い

 シャロンさんは、メディア分野の人材を育成する北京広播学院(現在の中国伝媒大学)を卒業後、フェニックス・テレビに就職した。在職中にフランスにも留学。2005年からは多くのリーダーのインタビューやドキュメンタリーの制作を担当し、スーダンのダルフール紛争、イラク、アフガニスタン、リビア、パレスチナ、南スーダンなど、多くの紛争国での取材を重ね、現場第一主義を身に付けたという。
 2014年に独立後、2015年から「龍が天下を行く」の制作に携わるようになり、中国企業が海外で手掛けるプロジェクトを多数取材。番組制作にとどまらず、中国企業の活動が持続可能なものになり、ひいては国連が定めた持続可能な開発目標(SDGs)の達成に貢献できるようになることを促そうと、企業の社会的責任(CSR)普及を目的としたNGOを自ら設立するとともに、国連開発計画(UNDP)、国連工業開発機関(UNIDO)、国連南南協力室(UNOSSC)など国連諸機関と連携し、プロモーション・ビデオの制作や、国際機関との共催イベントの企画などを手掛けている。

アフガニスタンで取材中のシャロンさん

 シャロンさんの制作する「龍が天下を行く」は、アジアをはじめ、アフリカ、中南米など、世界中で活動する中国企業の最新動向について、現場取材を通じて視聴者にわかりやすく伝えるドキュメンタリー番組で、週に一度、中国語圏の国・地域に向けて放映されている。中国政府の政策や中国企業の海外での活動をおおむね好意的に取り上げているが、同時に、受け入れ国政府の関係者や、プロジェクト所在地の周辺など地元の人々からどのように見られているのかといった視点も紹介するのが特徴的である。この番組には、中国企業が営利を追求するだけでなく社会的責任を果たし、受入国、ひいては国際社会から高く評価される存在になってほしい、というシャロンさんの願いが込められているようだ。

ページ:
1

2

3 4

関連記事

 

ランキング

  1.  2021年8月にイスラム主義勢力タリバンがアフガニスタンで復権してから5年が経ちました。世界各地で…
  2.  2021年2月のクーデターから5年あまりが経ったミャンマー。2025年末から2026年初めにか…
  3.  アメリカと中国は、2026年9月に開かれた首脳会談で、人工知能(AI)のリスク管理に向けた対話…
  4.  タリバンがアフガニスタンで再び政権を掌握してから、今年8月で丸5年。その節目に…
  5.  ネパールと中国の国境沿いで8月26日、大規模な鉄砲水と土石流が発生しました。原因の一つとして指摘さ…

ピックアップ記事

  1.  2026年8月、ネパール中部を大規模な土石流が襲いました。ヒマラヤでは気候変動に伴う氷河の融解…
  2.  2017年8月25日、ミャンマー西部ラカイン州でロヒンギャの武装勢力が国境警察施設を襲撃したことを…
  3.  ミャンマー西部ラカイン州に多く暮らす少数派イスラム教徒ロヒンギャ。長年にわたり市民権を認められ…
  4.  2016年7月1日にバングラデシュの首都ダッカで発生したホーリー・アーティザン・ベーカリー襲撃テロ…
  5.  2016年7月1日夜、バングラデシュの首都ダッカで、日本人7人を含む多くの命が奪われたホーリー…
ページ上部へ戻る