「月刊ドットワールドTV」#19 ガザの医療現場から届く声 安藤医師の証言より
ユナイテッドピープル関根健次代表と考える「命を救う」その先の現実

  • 2026/3/26

 ドットワールドと8bitNewsのコラボレーションによって2024年9月にスタートした新クロスメディア番組『月刊ドットワールドTV』が、3月24日の日本時間18時から19回目のライブ配信を行いました。今回は、ナビゲーターを務めるドットワールド編集長の玉懸光枝が、映画配給会社ユナイテッドピープルの関根健次さんとオンラインでつなぎ、8bitNewsの構二葵さんとともに伝えました。

停戦後も続く極限状態 中東全体に広がる戦火

 イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦が2025年10月に発効した後も、イスラエルによる爆撃などの暴力がやまず、破壊が継続しているパレスチナ自治区ガザ。その被害はレバノン南部の難民キャンプなど、周辺地域にも広がっています。

 さらに12月末には計37の国際NGOが活動許可を取り消され、生存の危機に瀕する人々への人道支援も継続性が脅かされています。外国人ジャーナリストも原則として現地に取材に入ることは許されず、現地の実態が伝わってこないなか、医療状況は今、どうなっているのでしょうか。

 『月刊ドットワールドTV』 #19 では、これまで繰り返し現地に入り、継続的に医療支援を行っている赤十字国際委員会(ICRC)所属の安藤恒平医師に2月中旬にオンラインでインタビューを行い、記事「パレスチナのガザ地区で医療支援を行う安藤恒平医師に聞く」(2026年3月5日付)を執筆した映画配給会社ユナイテッドピープル代表取締役の関根健次さんをゲストに招き、インタビュー時のエピソードや、ガザおよび周辺国を取り巻く状況、記事に込めた思いについて聞きました。

安藤恒平医師(ラファの赤十字野外病院で撮影) ©ICRC

 安藤医師は、2023年10月以降、これまでに6回ガザに入り、累計8カ月以上、現地で医療支援に従事しています。インタビュー時の印象について、関根さんは「想像に反して朗らかに対応いただいた」と振り返ったうえで、「感情に飲み込まれることなく、目の前の命を救うことに集中するという強い職業倫理が感じられた」と続けました。危険を承知のうえで、「良い治療をしたい」「命を救いたい」という一点にのみ軸足を置いていることが伝わってきたといいます。

 また関根さんは、安藤医師から聞いた話として、激しい攻撃下で1時間に200人以上の負傷者が運び込まれることもあることや、通常の医療用手袋が足りず産婦人科用の長手袋を代用せざるを得ないほど医薬品や医療物資が慢性化している極限状態の医療現場の様子も伝えました。自身や家族がいつ空爆に巻き込まれてもおかしくない状況下で治療にあたる現地スタッフの精神的な負担を鑑み、安藤医師はそれぞれの私的な事情について、あえて深く聞かないように心懸けているといいます。

 現地の医療現場は極限状態にありますが、関根さんは「それでも支援の余地はある」と力を込め、日本赤十字や現地活動を継続するNGOへの寄付や、義手義足分野など日本の技術を生かした支援などを挙げました。

 さらに日本が取るべき姿勢について、アメリカとの同盟関係を前提にしながらも無条件に追随しないことや、日本独自の平和路線を持ち、調停や和解に積極的に貢献することが挙げられました。

 詳しくは、ぜひ以下から番組をご覧ください!

(93) ガザで見た医療現場の今支援に通う安藤医師の証言より 『月刊ドットワールドTV』#19 – YouTube

 

アメリカとイスラエルによるイラン攻撃の衝撃

 そのほかの記事も含め、この日紹介した新着記事は以下の通りです。下の画像やリンクをクリックいただくとそれぞれの記事に飛べますので、ぜひご一読ください。

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