「月刊ドットワールドTV」#18 北極圏の「安全保障」は何を守るのか
グリーンランドを巡る大国の思惑と人々のシビックプライドから考える

  • 2026/3/1

 ドットワールドと8bitNewsのコラボレーションによって2024年9月にスタートした新クロスメディア番組『月刊ドットワールドTV』が、2月28日の日本時間18時から、18回目のライブ配信を行いました。今回は、ナビゲーターを務めるドットワールド編集長の玉懸光枝が、滞在先のブータンから東京・乃木坂にある8bitNewsスタジオの構二葵さんとオンラインでつなぎ、対談の形で伝えました。

「報じられない人々の声を知りたい」と現地取材を敢行

 2026年が明けてすぐ、アメリカのトランプ大統領は、北極圏に浮かぶデンマーク自治領のグリーンランドを「領有する」と発言しました。武力行使も辞さないその姿勢に、デンマークとグリーンランド自治政府は強く反発。欧州諸国もこれを支持する姿勢を示すと、トランプ大統領は、関税をカードに圧力をかけるなど、一時、緊張が走りました。その後、アメリカとNATO(北大西洋条約機構)はグリーンランドの「将来的な合意の枠組み」で合意したものの、状況は依然として余談を許さない状況です。

 しかし、現地に暮らす人々がこうした状況をどう受け止めているのか、市民たちの声はほとんど伝えられていません。『月刊ドットワールドTV』 #18 では、トランプ大統領の発言を受けて8bitNewsとして1月中旬にグリーンランドに飛んだジャーナリストの構二葵さんがドットワールドに書き下ろした記事「北極圏の「安全保障」は何を守るのか――グリーンランドの現場から」(2026年2月28日付)を取り上げ、構さんが現地で聞いた人々の声や郷土への思いなど、取材時のエピソードを聞きました。

グリーンランド取材で出会った漁師(構二葵さん撮影)

 構さんは、まず「トランプ大統領によるグリーンランドの領有発言や、デンマークをはじめ欧州諸国の反応など、報じられるのはトップレベルの発言ばかりで、現地の皆さんの声がほとんど伝えられず、アクセスもしづらいというのが、今回、現地取材をするに至った一番大きな動機だった」と振り返りました、

 また、首都ヌークで出会った漁業関係者や若者たちへのインタビューを通じて、トランプ大統領の発言が現地でどう受け止められているのかを、暮らしぶりと併せて丁寧に紹介しました。さらに、イヌイットとしての誇りや、故郷グリーンランドへの愛着など、彼らの「シビックプライド」にも言及しました。

 さらに構さんは、「イヌイット友愛党」所属の自治議会議員が語ったグリーンランドの主権を守るための外交努力や、慶應義塾大学の鶴岡路人教授による安全保障の観点からの分析も紹介しながら、大国による「安全保障」は何を守ろうとしているのか、と問いかけました。

 詳しくは、ぜひ以下から番組をご覧ください!

北極圏の「安全保障」は何を守るのか グリーンランドの現場から 『月刊ドットワールドTV』#18

トランプ大統領に翻弄される世界

 そのほかの記事も含め、この日紹介した新着記事は以下の通りです。下の画像かリンクをクリックいただくとそれぞれの記事に飛べますので、ぜひご一読ください。

社会を読み解く | dotworld|ドットワールド|現地から見た「世界の姿」を知るニュースサイト

報道を読む | dotworld|ドットワールド|現地から見た「世界の姿」を知るニュースサイト

世界写真館 | dotworld|ドットワールド|現地から見た「世界の姿」を知るニュースサイト

 ドットワールドは、これからも記事や写真、そして「月刊ドットワールドTV」を通じて、現地の人々から見た世界の姿やさまざまな価値観、喜怒哀楽を伝え、違いを受容し合える平和で寛容な一つの世界を実現する一助となることを目指します。
 引き続き、ご支援のほど宜しくお願いいたします。

 

関連記事

 

ランキング

  1.  きたる11月のアメリカ中間選挙を前に、人工知能(AI)が新たな政治争点として急浮上しています。…
  2.  2016年7月1日にバングラデシュの首都ダッカで発生したホーリー・アーティザン・ベーカリー襲撃テロ…
  3.  「また過去に戻ってしまう」――。今年6月に大統領選挙が行われた南米・コロンビアで軍事力による治…
  4.  アメリカとイランの衝突に世界の注目が集まる一方、中国では「失速した」と見られていた一帯一路構想…
  5.   ミャンマーの街角や人々の暮らしを伝える「Yangonかるた」と、その発想に触発されて誕生した…

ピックアップ記事

  1.  2016年7月1日夜、バングラデシュの首都ダッカで、日本人7人を含む多くの命が奪われたホーリー…
  2.  アメリカとイランの衝突に世界の注目が集まる一方、中国では「失速した」と見られていた一帯一路構想…
  3.  世界で最も権威のある報道写真コンテストの一つ、「世界報道写真(World Press Phot…
  4.  30年前、内戦直後のカンボジアで、戦火をくぐり抜けて残った数本の在来種の胡椒の木を大切に育てる老農…
  5.  少数派イスラム教徒ロヒンギャの人々の証言を基に紡がれた映画『LOST LAND/ロストランド』…
ページ上部へ戻る