国道1号線をゆく
ホーチミン〜プノンペン 過去・現在・未来の姿に想いを馳せながら

  • 2019/7/10

 ベトナムの最大都市ホーチミンと、カンボジアの首都プノンペンを結ぶ幹線道路。これが、日本のODAの援助で建設、整備が行われていることをご存知だろうか。所要時間は、平均7時間弱。やや骨太な陸路移動かもしれないが、それぞれの国の現状や発展を垣間見ることができて興味深い。さらに、島国に生まれ育った者にとって、陸路で国境を越えるという経験は、回を重ねてもワクワクする。このたび、6月のロードトリップで見聞きし、感じたことをお伝えする。

いざ、国境を越えて
 ホーチミンの起点は、バックパッカー街としても知られるファングーラオ通りだ。国内外に長距離バスを運行している代理店が並ぶ。大手の「メコンエクスプレス」や「SAPACO」、「KUMHO」などが代表的だが、私はここ数年、「メコンエクスプレス」を利用している。他社は大型バスが多いのだが、この会社だけは9人乗りのミニバンを運行しており、なんとなく小回りがきいて速い気がするので、リピートしている。料金は、大型バスが片道10ドル前後なのに対して、ミニバンは15ドルなので、いささか“割高”かもしれない。
 こうした長距離バスでは、無料でミニボトルの水がもらえる上、私は利用したことはないものの、wifiも搭載されている。朝6時台から最終の15時台まで、各社がそれぞれ4〜5便を毎日運行しており、本数も多い。

 ホーチミンからカンボジア国境のモックバイまでの所要時間は、約2時間。時間帯によっては渋滞にかかる場合もあるが、道路は整備されており、概ね快適だ。イミグレーションに近づく頃、ドライバーがバスを停めて、パスポートを回収する。団体専用レーンでまとめて出国審査を行うためと、国籍によってはビザが必要なためだ。私は事前にホーチミン市内の領事館で35ドル払って即日発行してもらったのだが、国境でアライバルビザを取得することもできる。ドライバーに手数料を上乗せして渡せば、申請フォームを代わりに記入してくれるので、便利だ。

ベトナム側のイミグレーションオフィス。社会主義らしいどっしりとした建物(筆者撮影)

 ベトナムから出国する時は、いったん車を降りてイミグレオフィスへ向かう。手荷物を運び出してスキャンされる場合もあるが、他のバスの乗客たちを見ていると、対応はまちまちのようだ。国境ならではの緊張感といったものは、一切ない。乗って来たバスのグループごとにパスポートをチェックをしてくれるため、個人で国境を越えるより優遇されている印象がある。今回は、20分ほどで無事にベトナムを出国。イミグレオフィスの隣に免税店があったが、規模が小さく、利用客もあまりいないようだった。

固定ページ:

1

2 3 4

関連記事

ランキング

  1.  近年、世界で一番の超高齢社会を迎えている日本を筆頭に、アジア諸国で高齢化が進んでいる。中でもタイの…
  2.  現代社会で、しかもアジアで、今も奴隷労働が行われている―。にわかに信じられなかった現実を描いた映画…
  3.  米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は5月13日、ワシントンで特別首脳会議を開き、両者の関係を「…

ピックアップ記事

  1.  近年、世界で一番の超高齢社会を迎えている日本を筆頭に、アジア諸国で高齢化が進んでいる。中でもタイの…
  2.  現代社会で、しかもアジアで、今も奴隷労働が行われている―。にわかに信じられなかった現実を描いた映画…
  3.  米国と東南アジア諸国連合(ASEAN)は5月13日、ワシントンで特別首脳会議を開き、両者の関係を「…
ページ上部へ戻る