軍事クーデターから1年、ミャンマーの人々の抵抗は続く
ミャンマーメディア「イラワジ」が国際社会の弱腰を批判

  • 2022/2/19

 ミャンマーで軍がクーデターを起こしてから2月1日で1年が経った。隣国タイから発信を続けているミャンマーメディア「イラワジ」が、同日の社説でこのことを論じた。

Wunna on Unsplash / Pexels

エスカレートする暴力

 クーデターから1年が過ぎても、ミャンマーの軍部は国際社会の承認を得ておらず、国内では武力衝突が頻発している。これは決して軍部の「思惑通り」ではないはずだ。
 「ミャンマー軍は、日に日にコントロールを失っている。ミャンマーは内戦の様相を呈しており、各地でゲリラスタイルの戦闘が繰り広げられている。残虐な制圧の数々にかかわらず、ミャンマーのさまざまな場所で抗議行動が続いており、ミャンマーの人々は多様な方法で軍部に抵抗し続けている。軍はこの抵抗運動を弾圧するために国民を拘束して拷問したり、村全体を焼き払ったり、無差別の空爆をしたりしている。その結果、ミャンマー情勢は、一層、不安定になり、暴力行為がエスカレートして避難民や難民が増えた」
 社説によれば、経済が猛烈な勢いで下落した上、公的サービスは崩壊し、多くの教師、医師、看護師が市民抵抗運動に加わって、軍部のために働くことを拒否しているという。こうした混乱の結果、数百万の人々が職を失った。新型コロナの感染拡大とクーデターの「二重の攻撃」により、東南アジアでも最貧国の一つであるミャンマーの経済は深刻な打撃を受けた。

国際社会の無関心

 社説は、軍が力を維持し続けている理由として、命がけの抵抗を続ける人々に国際社会が手を差し伸べようとしないことを挙げる。
 「西欧諸国と国連は、事態の収拾を東南アジア諸国連合(ASEAN)に預けた。そのASEANは、昨年4月、5項目の合意を打ち出し、特使がミャンマーを訪れて関係者すべてと対話をする予定だったが、全く実現していない」「ミャンマーの巨大な隣国であり、経済的かつ地政学的にもミャンマーに対して強い関心を寄せる中国は、軍に近い存在であり、信用ができない。一方、インドは影響力を持たない。日本は残酷な軍に対して弱腰すぎて、ミャンマーの民主化運動を支援できていない」
 国際社会は、この1年の間、どれだけミャンマーへの関心を維持し続けただろうか。いつの間にか忘れ去ってしまってはいなかっただろうか。社説は「もう、たくさんだ」という人々の声を伝えた上で、次のように訴える。
 「ミャンマーの人々の闘いは、単なる民主化運動ではない。人々は、独裁的な政権が二度と始まってはいけないと決意した。彼らは軍事政権下での日々が地獄のようなものだとよく知っている。人々は、二度と軍部の奴隷とならないこと、そして決してあきらめないことを決意した。クーデターを起こした軍ではなく、国民こそが、この国の本当の主である。現在は軍が実権を握っていたとしても、違法に権力を握った軍人たちが去る日が必ず来ることを知っている。この国の明日は、彼らのものである」
 自由も、生活も、そして生命さえ、自分の国の軍に奪われる日々。それでも「あきらめない」というミャンマーの人々に、私たちができることは何だろうか。

 

(原文 https://www.irrawaddy.com/opinion/editorial/a-year-after-the-failed-coup-the-myanmar-peoples-opposition-to-military-rule-remains-resolute.html)

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