「月刊ドットワールドTV」#17 ヨルダンから考えるアサド政権崩壊後のシリア
帰還が始まっても戻れない人々 終わらぬ危機 

  • 2026/2/7

 ドットワールドと8bitNewsのコラボレーションによって2024年9月にスタートした新クロスメディア番組『月刊ドットワールドTV』が、2月5日の日本時間22時から17回目のライブ配信を行いました。今回は、ナビゲーターを務めるドットワールド編集長の玉懸光枝が、ヨルダン在住のNPO職員、磯部香里さんとオンラインでつなぎ、8bitNewsの構二葵さんとともに伝えました。

明暗が分かれた二人の女性

 シリアで親子2代、約50年にわたって独裁体制を敷いていたアサド政権が2024年12月、反政府勢力の電撃的攻勢によってわずか10日あまりで崩壊しました。独裁体制の終焉は、多くの人にとって「解放」や「希望」として受け止められた一方、その先に待っていた現実は、決して単純なものではありません。

(磯部香里さん撮影)

 番組では、アサド政権の独裁の歴史と電撃的な崩壊にいたる経緯を振り返った後、政権崩壊から丸1年が経った昨年12月にドットワールドで掲載した磯部さんの記事「ヨルダンから見るアラブ社会(第4話)」(2025/12/14付)を取り上げ、ほぼ同時期にシリアからヨルダンに逃れた二人の女性の今について聞きました。
 磯部さんは、「一人は政権崩壊後、初めて政治について自由に語れるようになって精神的な解放を感じている一方、もう一人は夫がドイツで難民申請を試みる途中、政権崩壊を理由に審査が停止されて収容所から出られず、家族が宙づり状態になっている」と話し、独裁崩壊という出来事により彼女たちの明暗が分かれてしまったと指摘しました。
 さらに磯部さんは、シリアからヨルダンへ逃れた人々が約130万〜140万人に上ると指摘。ヨルダンがこれまでシリアをはじめ近隣国から多くの難民を受け入れてきた背景として、地理的な国境の近さや、歴史的な性質、国際社会からの経済支援などを挙げました。また、難民に対するヨルダン社会の温度感については、歴史的に同胞意識を有する人が多いことや、シリア人とヨルダン人のカップルが珍しくないこと、都市部より地方の方が寛容な印象があることなどを紹介しました。
 詳しくは、ぜひ以下をクリックして番組をご視聴ください! (⇩)

ヨルダンから考えるアサド政権崩壊後のシリア 『月刊ドットワールドTV』#17

ミャンマーの選挙やアメリカのベネズエラ作戦に関する記事も紹介

 番組の最後には、前回の配信後に公開した新着記事をコーナー別に紹介しました。「社会を読み解く」では、以下の6本を新たに公開しました(以下より記事一覧に飛べます)。

 また、「報道を読む」では、以下の9本を新たに公開しました(以下より一覧に飛べます)。

 「世界写真館」で新たに紹介したのは、以下の2枚です(以下より一欄に飛べます)。

 ドットワールドは、これからも記事や写真、そして「月刊ドットワールドTV」を通じて、現地の人々から見た世界の姿やさまざまな価値観、喜怒哀楽を伝え、違いを受容し合える平和で寛容な一つの世界を実現する一助となることを目指します。

 引き続きご支援のほど宜しくお願いいたします。

 

 

関連記事

 

ランキング

  1.  タリバンがアフガニスタンで再び政権を掌握してから、今年8月で丸5年。その節目に…
  2. (c) 柴田大輔 ニカラグアで、独裁化する政府に抗議する人々が命を落としている。ギジェルミナさ…
  3.  ネパールと中国の国境沿いで8月26日、大規模な鉄砲水と土石流が発生しました。原因の一つとして指摘さ…
  4.  2026年8月、ネパール中部を大規模な土石流が襲いました。ヒマラヤでは気候変動に伴う氷河の融解…
  5.  2026年8月26日、中国とネパールの国境地帯を大規模な氷河土石流が襲いました。気候変動による…

ピックアップ記事

  1.  2026年8月、ネパール中部を大規模な土石流が襲いました。ヒマラヤでは気候変動に伴う氷河の融解…
  2.  2017年8月25日、ミャンマー西部ラカイン州でロヒンギャの武装勢力が国境警察施設を襲撃したことを…
  3.  ミャンマー西部ラカイン州に多く暮らす少数派イスラム教徒ロヒンギャ。長年にわたり市民権を認められ…
  4.  2016年7月1日にバングラデシュの首都ダッカで発生したホーリー・アーティザン・ベーカリー襲撃テロ…
  5.  2016年7月1日夜、バングラデシュの首都ダッカで、日本人7人を含む多くの命が奪われたホーリー…
ページ上部へ戻る