イエメンでフーシ派が国連事務所を襲撃
職員ら少なくとも11人が拘束される

  • 2025/9/4

 イエメンの首都サヌアに拠点を置くフーシ派は8月30日、イスラム教シーア派系反政府武装組織フーシ派政権のアフマド・ガレブ・アル=ラハウィ首相が8月28日、イスラエルの空爆により複数の閣僚と共に死亡したと発表。その翌日にはサヌアにある複数の国連機関の事務所を襲撃し、少なくとも11人のスタッフらを拘束した。
 この国連機関への襲撃に関し、カタールのアルジャジーラとアメリカのCNNの報道ぶりを紹介する。

イスラエルの攻撃で死亡したフーシ派主導政府のアフマド・ガレブ・アルラウィ首相ら政府高官の遺影を掲げて葬儀に参列する兵士たち(イエメンの首都サヌアで2025年9月1日撮影)(c) ロイター/アフロ

首都サヌアでWFPとUNICEFの職員を拘束

 8月31日付のアルジャジーラは、イスラエル軍がサナア全域で攻撃を続ける中、フーシ派がサヌアにある世界食糧計画(WFP)と国連児童基金(UNICEF)の事務所を襲撃したと報じた。両組織の関係者によれば、現在、数人の職員と連絡が途絶えており、彼らが拘束された可能性が高いと話している。

 WFPの広報担当官、アビール・エテファ氏はAP通信の取材に対し、「われわれは人道支援スタッフの恣意的な拘束は到底。容認できないと改めて表明する」と発言した。また、国連イエメン担当特使のハンス・グルンドベリ氏も、「国連職員の拘束は、イエメンにおいて人道支援者が安全に、尊厳をもって、不可欠な活動を遂行できるように保護するという基本的な義務に違反している」と強く非難したうえで、「こうした事態の発生によってイエメンへの支援と平和に向けた広範な取り組みは著しく阻害される」と続け、解放を要求した。

 フーシ派はこれまでに数十人の国連職員をはじめ、援助団体の関係者や市民団体、現在は閉鎖されたアメリカ大使館の職員らを拘束している。今年1月にも8人の国連職員の拘束が発生したことから、国連は2月、イエメン北部のフーシ派拠点サアダにおける活動を停止していた。

グテーレス事務総長は職員の即時解放を要求

 9月1日付のアメリカCNNは、今回の襲撃事件を受けて国連のアントニオ・グテーレス事務総長がフーシ派の行動を強く非難したことを伝えている。

 グテーレス氏は、「国連、およびそのパートナー機関の職員は、任務遂行中に標的とされたり、逮捕・拘束されたりすることがあっては断じてならない」と述べたうえで、「国連は、恣意的に拘束されているすべの者の安全と、即時解放を求めてたゆまぬ努力を続ける」と強調した。

 さらにCNNは、「追加情報を緊急に求めている」「当面の最優先事項は、職員の安全と健康だ」というWFPとUNICEFの広報担当者のコメンも紹介している。

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 今回の国連機関攻撃と、それに先立ちイスラエルの空爆によりフーシ派政権の首相と閣僚が殺害されたことの因果関係は明らかにされていない。しかし、イスラエルのネタニヤフ首相は空爆から数日後、閣議で「フーシ派がイスラエルに非常に重い代償を払うことになるだろう」と宣言し、「我々は前人未到の行動を取っている。これはサヌアの高官に対する攻撃の始まりに過ぎない。今後は全員を標的にする」と述べている。

 

(出典)

CNN:

Houthis storm UN buildings in Yemeni capital after Israel killed PM and other ministers

Al-Jazeera:

Yemen’s Houthi leader condemns Israel’s ‘record of terror’ after killings

 

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