パキスタンと交戦状態のアフガニスタンで蘇る暗黒時代
「全面戦争」の影で強まる国内女性に対する圧力

  • 2026/3/30

 パキスタンは2月27日未明、アフガニスタンの首都カブールやカンダハルを空爆した。BBCなどによると、アフガニスタンのタリバン政権側も国境地域でパキスタン軍の拠点を破壊したと発表している。
 両国は昨年10月以降、武力衝突を繰り返してきた。2025年10月、パキスタンは、TTP(パキスタン・タリバン)を標的にタリバン支配地域に空爆を実施し、タリバン側は国境拠点への攻撃で報復を繰り返している。今回の空爆を受けて、パキスタン国防相は「もはや全面戦争だ」と述べており、事態は国家間の戦争に発展している。

新法の制定により、アフガニスタンで女性たちの人権がますます厳しいものになることが懸念される© U.S. federal government / wikimediacommons

タリバン政権の姿勢を批判するパキスタン紙

 パキスタンの英字紙ドーンは、2月28日付の社説でこの問題をとりあげた。
 社説は、「パキスタンとアフガニスタンの外交ルートが機能不全に陥った背景には、主にアフガニスタンのタリバン政権が越境テロを抑制する意思を欠いていることがある」として、パキスタン側の攻撃を擁護した。「かたくなな隣国(アフガニスタン)と絶え間ないテロの波に直面するパキスタンにとって、特にタリバン支配地域から越境攻撃を受けた際、軍事行動をとる以外に選択肢はほとんどなかった」
 また、タリバン政権については「タリバン2.0は硬直した姿勢を改めたかもしれないという見方もあったが、こうした見方は誤りだったことが証明された。同組織は歴史から何も学んでいないようだ」と指摘し、過去にアルカイダなどのテロ組織との関係を断ち切らなかったことがアメリカの侵攻をもたらした原因だ、と述べた。
 今回の衝突を受けて、中国は停戦を呼びかけ、イランは双方の緊張緩和に向けた仲介役を申し出たという。しかし社説は、「平和への最大の障害となっているのは、タリバンの頑固さと領内のテロ組織と向き合う意思の欠如にほかならない。われわれに対する越境攻撃を抑制し、暴力の連鎖を断つ責任はタリバン側にある」と、断言している。

インド紙は女性への暴力を容認する新法の制定を危惧

 一方、アフガニスタン国内については、タリバン政権が1月、新しい刑事手続法を導入したと伝えられている。これはイスラム法の厳格な解釈に基づいており、女性に対する暴力を、事実上、容認・制度化するものだと指摘されている。
 インドの英字メディア、タイムズオブインディアは2月22日付の社説でこの動きを取り上げ、「暗黒時代が再び」と題して論じた。
 今回の新しい法律について、社説は「国際社会からまったく関心を払われていないのをいいことに、タリバンはアフガン女性をさらなる恐怖の部屋に押し込めた」と表現する。アフガニスタン国内の女性たちはこれまでも就学や就労を禁じられていたが、新しい法律では妻に対する身体的暴力を一定の条件下で容認しているという。「女性を所有物のように扱い、夫や男性親族による身体的懲罰を“骨折や開放創を引き起こさない範囲で”認めるということを法的に定めた」と、社説は伝えている。
 「この法律は、タリバン2.0が以前の姿と同様に野蛮であることを示している。女性を人間以下の存在として扱いながら、諸外国に対して経済開放の兆しを見せるという戦略は通用しない。タリバンはアフガン女性への虐待を容認することによって、アフガニスタンを再び暗黒時代へと引き戻そうとしているのだ」

 

(原文)
パキスタン:
https://www.dawn.com/news/1976321/afghan-hostilities

アフガニスタン:

 

 

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