自分たちの言葉を守る戦い
カチン語ニュース雑誌カチンタイムズの記者魂

  • 2019/9/30

 「我々の団体の目的の一つはカチン語の文筆活動の保護。そのため、カチン語のニュースを出版することは大きな意義があることなんだ」とゾーリンプラさんは説明する。編集部には4人のスタッフがいるものの、専従のスタッフはゾーリンプラさんひとり。取材に加えて執筆・編集も行うほか、フォトジャーナリストとしても活躍する。

カチンタイムズはわずか4人のスタッフで隔月発行する(筆者撮影)

 しかし、ミャンマーの公用語として使われているビルマ語と異なり、カチン語で高度なニュース記事を執筆するのは、カチン族の記者にとっても至難の業なのだという。「ミャンマー語なら数十分で書ける記事に、カチン語では単語の確認などに手間取り数日を要することもある」とゾーリンプラさんは打ち明ける。

 カチン族の間では日常的に用いられているカチン語だが、専門的な語彙が少ないことが問題のひとつだ。

 「例えば、カチン族は山岳民族なので海の魚に関する単語がない。それから、政治に関する用語、科学技術にまつわる単語も少ない」。

 どうしても表現できない場合は、ミャンマー語や英語から単語を借用するという。

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